半端者の小唄

東方の小説をのらりくらり


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空知らぬ雨(パチュマリ)

どうもお久しぶりです。灰猫です。
久しぶりの更新なのに何故かパチュマリっていうね…
えーてるはもう少し待って下さい…
パチュリーに関して色々捏造がある上またもや片思いです。
ていうかもしかしたらアリマリ←パチュなのだろうか…?
とりあえずどんな駄小説でも許す!という寛容な方は続きからどぞ。

ぽつり。

ぽつり。

静謐な空間の中に雨音が忍び込んでくる。
今日の空は曇天。朝からの雨模様。
正直図書館に籠りきりの自分にとってはあまり関係ないことだが。
いつものように本の世界に没頭していると、
本棚の間から黒い帽子がひょっこりと顔を覗かせた。

「よぉパチュリー」

言うまでもなく魔法の森に住む魔法使いの霧雨魔理沙だった。
親友の起こしたあの紅い霧の異変以来、
彼女はちょくちょく顔を見せては本を「借りて」行く。
全くあの門番仕事しているのかしら。
また後で咲夜にお灸を据えて貰わないと。

「何の用?」

「んー本でも借りようかと思ってな」

「どうせ返さないくせに」

「死んだら返すぜ」

またそれか。私は息を吐きだした。
ここまで図々しいとむしろ清々しいものだ。

「しかし本当にここには魔導書しか置いてないな。私は嬉しいが」

「当たり前でしょ。他に何を置けっていうの」

「小説とか漫画とかはどうだ?そうしたらお嬢様も本を読むんじゃないか」

「レミィは別に本が嫌いなわけじゃないわ。あれは根気の問題よ」

本で調べ物をするより実際に行動を起こすほうが性に合っているらしい。
書物には世界の全ての答えが載っているというのに。
そう言うといつもあの子は笑うのだ。
私はいつも首を傾げるしかない。
だってあの吸血鬼はすんなり答えを教えてくれるほど素直じゃないから。

「確かに大人しく本を読むって柄じゃないな、あいつは」

「そうね。それにこの図書館に研究に関係ない本は必要ないの」

私は自分の魔女としての長い生を魔法の研究に使ってきた。
複雑な魔方陣。解読困難な書物。
不可能を可能にする力。
迷路のような問いの答えを求め続ける。
本に囲まれた私の世界。
だからその他のことはどうでもいい――私はそう信じている。
私は溜息とともに本を閉じた。
…魔理沙に関わるとどういうことか溜息が多くなる。

「お、これ面白そうだな」

「その書物は人間の手には余ると思うけど」

忠告しても魔理沙は何処吹く風。
朽ちかけたような古い書物をさっさと「借りる」ことにしたらしい。
また溜息が一つ。

「さて、収穫もあったしそろそろ私は退散するぜ!」

壁にある大きな振り子時計を見るとお茶の時間だった。
お茶の用意を持ってくる咲夜と魔理沙がはち合わせたらまた一悶着起きてしまうだろう。
荒れた図書館を片付けるのは遠慮願いたい。

「そう、何よりだわ」

「午後からアリスとお茶を飲むんだ。性格はあれだがあいつの作るクッキーは美味い」

「…そう」

私は本に目を戻す。

「まぁそんなこと…どうでもいいことだわ」


***


ぽつり。

ぽつり。

静謐な空間の中に雨音が忍び込んでくる。
今日の空は曇天。朝からの雨模様。
何故かさっきまで少しも気にならなかった雨の音が妙に神経に障る。
何故か胸の中に外の世界の湿っぽさが染み込んでくる。
開いた本にその答えは、無い。

ぽつり。

「…本当に煩わしい雨だわ」

心の中の音を私は聞こえないふりをする。

…………………………………………………………………………………………………・………

灰猫的にはパチュリーは人間の機微とかに疎いイメージです。
緋想天のクールなイメージが強いのかも。
だから自分の気持ちもなかなか気付かないっていうか、
こんな感情に自分が振り回されるなんて…って認められないんじゃないかな、と。

ちなみに
【空知らぬ雨】空を知らない雨、転じて涙の意。
だそうです。日本語って美しい。

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